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カメラ初心者 向けの シャッタースピード 設定ガイド!

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カメラを手に入れたばかりの カメラ初心者 のあなたに、写真撮影の魅力的な世界へのチケットの1枚目をお渡しします。シャッタースピードという魔法のキーワードを理解していきましょう!そうすることでどんな状況でも美しい写真を撮ることができるようになりますよ。さぁ、シャッタースピードの基本から学んでいきましょう!



露出の設定は基本中の基本

シャッタースピード とは?

 撮影時の露出(写真の明るさ)の設定には大きく三原則があります。その中のひとつが



『 シャッタースピード 』

ですが、ハウツー本でもネットでググっても多く説明されていますよね。やはり基本中の基本と言えます。
同時に他の

『絞り』

『ISO感度』

とのバランスも考えていかなければならず、慣れないうちは失敗の原因になり、それが挫折していく原因のひとつでもあります。最初の頃は難しく感じるかもしれませんが一度覚えてしまえばそれによるメリットは多く、人と一味違った写真表現をすることが可能になります。
 そこでこの回では、シャッタースピードの基本知識、設定から シャッタースピード の使い分けでどう表現が変わるのかについて徹底的に解説していきます。

シャッタースピードの基本

 まずは基礎的な事を解説していきます。撮影していく上で必ず必要な知識なのでまずはしっかり覚えていきましょう。シャッタースピードとは

『シャッターが開いたり、閉まったりする速さ』

 そのままですね。よくシャッター速度と言っています。シャッターは、光を取り込み映像に変化させるイメージセンサー(撮像素子)の手前にある装置です。このシャッターが開いてるうちは光が通り、閉まっていると光が通りません。レンズを通ってきた光をイメージセンサーにどれくらい取り込むかを調整し写真の明るさを決定しています。これは、基本的にほとんどの一眼レフカメラ、ミラーレス一眼カメラで設定可能です。最近ではスマートフォンでも設定できるものが増えています。最近はスマートフォンで星空撮影する方もふえてきました。

iPhoneでの星空撮影はこちら

カメラ初心者 のためのシャッタースピード 表示と考え方

 シャッタースピードは基本的に単位が

『秒』

で表されています。
1秒より速くシャッターを切る場合は1/1000と表記されます。
ただ、カメラごとに表記も少し違う場合がありますので、そこは説明書をよく読んでください。慣れるまで大変かもしれませんが数回ほど使えば大丈夫です。
ちなみにシャッタースピードの数字を小さくすることを
『シャッタースピードを速くする(上げる)』
といいます。逆にシャッタースピードの数字を大きくすることを
『シャッタースピードを遅くする(下げる)』
といいます。

ワンポイント

シャッター速度が遅いために起きる現象をブレと言います。このブレには2種類あります。 自分が動いてブレてしまう 『手ブレ』 被写体の動きとシャッタースピードが合わないために起きる 『被写体ブレ』 どちらもシャッタースピードが遅いために起きることが多いブレです。

ブレが表現になる時もある!

シャッタースピードを変更するとどうなる?

写真の明るさが変化する

シャッタースピードを変えることで写真の明るさを変えることができます。これは、イメージセンサーに光を取り込む時間が写真の明るさを変える一つの要素だからです。

速くする
遅くする
  • 光を取り込む時間が短くなる
  • 写真は暗くなる
  • 光を取り込む時間が長くなる
  • 写真は明るくなる

ブレの表現に使う

ワンポイントでも書いたブレですがこれには2種類あります。
ブレは、カメラを持つ手が動いてしまう

『手ブレ』

被写体が速く動いてしまう

『被写体ブレ』

速くする
遅くする
  • シャッターが少しの時間しか開かなくなる
  • あまりブレない
  • シャッターが長く開く
  • ブレやすくなる

 ではシャッター速度は速ければ速いほど良いのでしょうか?
答えは

『どう表現したいかによる』

ですね。シャッタースピードは写真のブレの表現になります。ここでよく考えてみてください。シャッタースピードを遅くすることの表現も周りにはありますよね。星を軌道で写したり、川の水を滑らかに写したり、またブレていることにより空気感が表現できたりします。

シャッタースピードの目安

手ブレしないシャッター速度はどれぐらい?

基本的に手ブレの発生を抑えることができるシャッター速度の目安は1/焦点距離(秒)以上と言われています。

手ブレしないシャッター速度は

例えば、50mmのレンズを使用しているのならば速度を
『1/50』
以上の速さに設定すれば手ブレしにくくなると言われています。

レンズを確認してね


シャッター速度が理解できはじめたら次は、具体的な撮影シーンで考えてみましょう。
シャッタースピードを速くすることを一般には

『高速シャッター』

と言い換えたりします。では高速シャッターで撮影する場面ってどんな時なんでしょうか?


カメラ初心者 はシャッタースピードを速くしたほうが良い?

シャッタースピードを速くするのは
『被写体の動きを止めて写したい時、ブレが少ない写真を撮りたい時』です。
具体的には、以下のようなシーンが多いのではないでしょうか。

  • 子供さんの運動会やスポーツ大会で動く人の動きを止めて撮りたいとき
  • 新幹線や電車や車など、速く動く被写体を止めて撮りたいとき
  • 滝や川など、水しぶきまで止めて撮影したいとき

 動きのある被写体を撮影をするときは、シャッタースピードが遅いと被写体ブレが起きやすくなってきます。基本的に写真がブレてしまうと修正できないため、クリアに止めた被写体を撮影したい時はできる限りシャッタースピードを速くしてブレを防止することをお勧めします。

ストップモーションの様に撮影するおおよその基準

ストップモーションのように被写体をぴったりと止めて撮影するには被写体の速さにもよりますが。。。
おおよそ

『1/500』

より高速のシャッタースピードから始めてみると良いと思います。ちなみに私は野鳥の飛んでいる姿を止めて撮影する時は

『1/2500』

付近で調節しています。



シャッタースピードを速くする際の注意点

シャッタースピードを速くすると先ほど書いていたことを思い出してください。
シャッタースピードを速くすると光を取り込む時間が短くなり、写真が暗くなる。でしたよね。暗すぎてダメな場合は他の露出の三原則

『絞り』

『ISO感度』

を変更して露出を調整してみましょう。



中にはフラッシュを使い瞬間光で表現される方もいますがそれはまたおいおい書いていきますね。
ISOとF値についてはこちら。


シャッタースピード を遅くしたほうが良い場面

 シャッタースピードを遅くすることはなんて言うのでしょうか?シャッタースピードを遅くすることを

『低速シャッター』

とも言い換えます。(または星などを撮影するときには長時間露光)シャッタースピードで表現を考えている方はこちらを選択する方が多いと感じています。ぜひ覚えて挑戦してみてください。

シャッタースピードを遅くしたほうが良い場面

シャッタースピードを遅くするのどんな時でしょう。

『暗い環境でも写真を明るくしたいとき』

『被写体の動きを表現したいとき』

が主な理由ではないでしょうか。人間の目で室内が明るく感じても実際は暗く、せっかく撮影した写真も暗いままのことが多くあります。特に夜景や星空などは被写体が暗く、高速シャッターだと写真の明るさを確保できません。そのため、シャッタースピードを遅くして光を長い時間取り込んで明るさをカバーしていきます。また、長時間シャッターを開くということは、その間、イメージセンサーに光を取り込み続け記録し続けるということになります。その間に被写体が動いていれば、その軌道が撮影できます。特に星空や花火の撮影では長い間シャッターを開けてその軌跡を撮影する方が多いですね。

シャッタースピード を遅くする際の注意点

 先ほども書いた様にシャッタースピードを遅くすると手ブレが起きやすくなります。その手ブレを防ぐには、手持ちではなく(最近では手持ちでもそこそこブレません)三脚を使用して撮影することを心がけてください。特に星を撮影する場合は手持ちでは無理です。長い方では数時間にわたってシャッターを開く方法をされる方もいます。そのためカメラの三脚への固定は大切になります。


流し撮り

設定方法

フラッシュを使い瞬間光で撮影する方もいると少し書きましたがそれにはカメラ以外にも機材がいるので慣れてきて興味が出てきたら挑戦してみてください。ここではカメラだけでも撮影可能な(正確には三脚も欲しい)流し撮りの意味を説明していこうと思います。

『流し撮り』

なんかかっこいい響きですが、うまく撮影できれば迫力のある写真を撮ることができます。そして手軽にできるのでぜひ挑戦してみてください!

流し撮りとは

流し撮りとは

『被写体にはピントが合っているが、背景はぶれていて流れているように見える写真』

これを撮影することです。動く被写体には背景を流すことによる躍動感、スピード感を表現することができます。また人物でもスポーツなど動いている人なら躍動感を表現することができる様になります。慣れないうちは左右どちらか予測しやすい動きの被写体を撮影すると成功する確率が上がります。

流し撮りのコツ

流し撮りのシャッタースピードは

『被写体がブレないギリギリに設定する』

がポイントです。この設定は被写体によって違うため撮影してから適切な数値を考えることが多いです。何回か撮影して調整してみください。慣れてくると被写体ごとになんとなくわかってくる様になります。そして被写体の速度の合わせてでカメラを同じ方向に振りながらシャッターを切りましょう。このときできるだけ上半身で振るとやりやすいですよ。被写体を追いかけながらピントを合わせてシャッターを切り、撮影後もカメラを止めずに振り抜く(フォロースルーの感覚)とうまくいきます。

自転車レースは1/125で撮影しています。それとちょっとやり方は違いますがiPhoneで水の流れを撮影してみました。


カメラ初心者 はシャッタースピード だけでなくISO感度や絞りにも注意

 写真の明るさはシャッタースピードだけでなく、絞りやISO感度も含めて決定されます。前述している
『シャッタースピードを速くすると写真は暗くなる』
『反対にシャッタースピードを遅くすると写真は明るくなる』
これを修正するためにISO感度や絞りを使います。つまりこれらの関係を理解していくことが大事なことになります。このシャッタースピード・絞り・ISO感度の関係はなかなか難しいですが楽しみながら挑戦してみてください。

脱! カメラ初心者 シャッタースピード に慣れて思い通りの写真を撮ろう

今回はシャッタースピードについて書いてきました。またその他のISO感度、絞りについても書いていきます。まずはピタッっと止めて撮影したい、流し撮りに挑戦してみたい方は撮影モードをシャッタースピード優先モードに設定して撮影してみてください。次回もお楽しみに!
ではまた!